2025年6月29日日曜日

ELI-NPを訪問

 6月中~下旬に書けての海外渡航樹前半。
ルーマニアにあるELI-NPを訪問、見学および議論に参加してきました。

ELI-NPの正式名称はExtreme Light Infrastructure - Nuclear Physicsで、
和訳すると極限レーザー核物理研究所となります。
ELIは他にも、チェコにELI-Beam Line、ハンガリーにELI-ALPSがあり、
EUROの支援のもと、東欧3カ国が進める大型レーザー施設のプロジェクトです。

ELI-NPのTechnical Directorに、小職 (三上) の博士論文の主査をお願いした
恩師が就き (現在は既に勇退)、大阪大学レーザー科学研究所の学生時代に在籍していた
グループの恩師 (リーダー) が現役でSenior Scientistとして活躍しているなど、
何かと縁があると感じていたのですが、訪問まで10年ほどかかってしまいました。

今回は、知り合いの企業様や先生方のご尽力で、この訪問が実現しました。

企業様はオカモトオプティクス様 (https://www.okamoto-optics.co.jp/) です。
ELI-NPの大型オプティクスを担われており、現在開催中の大阪万博のルーマニア館でも
特別製作の動画の公開が始まったとか。

ありがたいことに、レーザー室からターゲット室、各研究室までフルコースでご案内を
いただきました。レーザー室に整然と並んだ、ハイパワーレーザーの列は圧巻でした。
あと、単純に大型モニターが一面に展開されたコントロールルームはカッコよかった。

施設見学の様子と集合写真

施設入場なバッジはパスポートと引き換えられるなど、もちろん事前登録も
行って頂く必要があり、セキュリティは厳重です。
また、施設の外観についてはセキュリティの観点から撮影も難しいらしく、
撮影していません。

さらにランチは、施設内で特別に準備いただき、ルーマニアの郷土料理を
堪能させていただきました。いや、美味しい。本当に。
唐辛子の丸かじりにも、ほんの少しチャレンジしましたが、ほんの少しで終えました (笑)

ELI-NPでのランチ

施設内容はもちろん充実していて、今後も拡大されていくとの話。
なんとか、私もここに食い込んで海外共同研究の道も探っていきたい。。。

さて、学会?の醍醐味。今回のルーマニアでのMVF (MVPではなくFoodのF) は、
プラッタスープ。ガーリックが少し効いたミルキーなスープにホルモンが入っています。
好き嫌いが分かれると言われましたが、私は大好きでした。

プラッタスープ

その他、やっぱり肉!って感じの料理は美味しかった。堪能しました。

個人的にはジンジャーチャイが大ヒット。
ELI-NPの方とのディナーで「ちょっと普通のティーとは違うよ」と言われたのですが、
頼んでみたらぜんぜん違う (笑)

日本的な表現で行くと、生姜湯にミントとレモンを足して、お好みではちみつを入れて
飲むもの…でしょうか。スッキリしてめっちゃ美味しかった。
ルーマニアのスーパーで、このティーパックが売っていたので買い込みました。

 
肉!とジンジャーチャイ

少し早起きして、ルーマニアの街をぶらぶら散歩してみましたが、
想像と違うことが多くて驚きました。世界の果てという概念はなくなり、
あと、隣国はウクライナなはずなのですが、それも首都のブカレストだからか感じない。

噴水公園は広くて、圧巻で、ボケーっと座ってみて気持ちよかったです。

噴水公園

そんなこんなで、ルーマニア滞在も終わり、後半戦のドイツ・ミュンヘンです。
安いチケットを求めた結果、朝4時起きとなる展開でしたが頑張りました。

最初のルーマニアから中継地のイスタンブールへの移動は、国際線で初めてのプロペラ機。
ちょっとびっくりしました。

国際線でプロペラ機

安いチケットついでに、往路の関空~イスタンブール~ブカレスト (ルーマニア) では、
イスタンブールでのトランスファーに8時間待ち。

どうしようかと思っていたら、使っていたターキッシュエアラインズで、
トランスファー6時間以上だと無料ツアーに連れて行ってくれるとのこと。
色々調べてみて、異文化について学ぶことができました。

イスタンブールの橋の上とモスク

コロナ禍以来、5.5年ぶりくらいの海外ですが楽しいです。
もちろん、単なる娯楽ではなく、科学的・文化的な興味が刺激されて楽しい。

次に来ることがあれば、より具体的なものを持ってきたいですね。
…ということで、海外渡航の後半は次の記事で。

2025年6月25日水曜日

2025年度 研究室メンバー:最新版

 3年生の研究室配属が確定し、先日、集合写真を撮りました。
今回はちゃんと全員ピントが合っているはずです。


名は体を表すと言いますが、この写真で雰囲気はわかってもらえるでしょう。
他大学の先生からは三上らしい…と言われます。
…まったく、一体、どういう意味でしょうか? (笑)

大学院博士前期課程2年 (4名)
秋吉 諒一・松山 哲也・寺内 玲碧・溝上 真由

大学院博士前期課程1年 (2名)
橋本 匠吾・西野 輝宙

学部4年 (4名)
池田 聖・池田 真以美・松本 優花・角井 仁美

学部3年 (4名)
今里 友哉・尾曲 啓介・北出 一護・中井 智量

今年度も常にフル回転です。頑張りましょう。

2025年6月8日日曜日

第64回 日本生体医工学会大会で7件の成果発表

2025年6月5日~7日に開催された第64回日本生体医工学会大会で
研究成果発表を行ってきました。

早速、集合写真から

この大会で研究室から、私 (三上) が1セッションの座長を担当、
7件の成果発表を行いました。(1学会あたりの発表件数としては過去最多!)

口頭発表
O2-1-1-2
レーザーエラストグラフィによる早期胃がん検出の非臨床実証
三上 勝大、古部 快、畠山 拓人、松田 諭、中島 大輔
#慶應義塾大学医学部 様との共同研究成果です

O3-4-1-2
レーザー超音波法を用いた整形外科インプラント軸力測定の試み
橋本 匠吾 (M1)、三上 勝大、松山 哲也、畠山 拓人、名倉 武雄、中島 大輔
#慶應義塾大学医学部 様との共同研究成果です

O3-4-1-3
人工股関節全置換術での音響測定によるカップ設置強度測定に対するConv-TasNet を用いた定量性の改善
松山 哲也 (M2, 欠席)、三上 勝大 (代理発表)、根本 充貴、永岡 隆、木村 裕一

ポスター発表
P1-16
アブレーション加振最適化に向けた光-運動エネルギー変換効率の評価
西野 輝宙 (M1, 欠席:宮本 琉那)、秋吉 諒一 、三上 勝大

P1-27
パルスレーザー機器におけるオプティクス破壊検出法の開発
秋吉 諒一 (M2) 、三上 勝大 、宮坂 泰弘
#(国研) 量子科学技術研究開発機構 様との共同研究成果です

P2-46
レーザー共鳴周波数解析によるがん診断における線維化細胞の影響
池田 聖 (B4)、三上 勝大、古部 快、畠山 拓人、松田 諭、中島 大輔
#慶應義塾大学医学部 様との共同研究成果です

P2-50
レーザー共鳴周波数解析による埋没硬化組織検出に向けた予備実証
松本 優花 (B4)、三上 勝大 、古部 快、畠山 拓人、松田 愉、中島 大輔
#慶應義塾大学医学部 様との共同研究成果です

学生さんの勇姿を。口頭発表で写真撮影できなかったのでポスター発表だけ。
なお、学部4年 松本さんは学会発表デビュー戦でした。

秋吉くん (M2) と西野くん (M1) #秋吉くんごめん、こんな写真しかなかった…。

池田くん (B4) と松本さん (B4)

B4の2人に関しては、とりあえず2人が見える位置に立って見守っていましたが、
聴衆の皆様に対応できていたので、私に助けを全く求めてくれず暇を持て余しました (苦笑)

100人組手までは行きませんが、コアタイムの時間中 (それ以外の時間も) 絶えず、
説明する機会をいただけたので、自分の研究や注目度、立ち位置を理解する
最良の機会になったと思います。

最後に、学会の醍醐味を。

恐竜博物館と東尋坊

北陸の美味しいお寿司

ヨーロッパ軒と最終夜の打ち上げ
 

帰りは米原~彦根間の大渋滞に巻き込まれ、本当に往生しました。
ご迷惑をおかけした皆様に、改めてお詫び申し上げます。

次は6月18日~29日の長期で海外です。
ルーマニアのELI-NPの施設見学&打ち合わせ、ドイツでCLEO-Euro。

コロナ禍以来、5年ぶりの海外です。ちょっと緊張しています…。
こちらも長期不在でご迷惑をおかけする各所に心よりお詫び申し上げます。

今年10月に院生4人と国際会議で海外出張も追加予定。
欲張れるだけ欲張って、頑張れるだけ頑張りましょう。無理だと感じたら撤退を (苦笑)